日本にはさまざまな漬物があり、古くから人々の生活の中で親しまれてきました。
日々、何気なく食している漬物には、私たちの体を健康的にサポートしてくれる効果が大変期待できます。
◆健康的な体作りにかかせない食物繊維
近年、生活習慣の変化により糖類や高脂肪、高たんぱく質食品を過剰に摂取する人が増え、その結果不調をきたす人が急激に増加しました。それを防止しようと着目されたのが食物繊維です。様々な臨床試験や研究の結果により、食物繊維を多く摂取することで、健康的な体作りをより効率的に行うことができることが判明しました。
食物繊維には、水に溶けるもの、溶けないものの2種類が存在します。水に溶ける食物繊維は血液中のコレステロールや胆汁酸の排出を促進し、水に溶けない食物繊維は消化器官を刺激することで、健康的な暮らしをサポートする効果が期待できます。野菜には水に溶けない食物繊維が多く含まれていることから、注目が集まるようになったのです。
◆食物繊維豊富な漬物
漬物は野菜から水を抜いた食べ物であり、同じ量の生野菜に比べて相対的に食物繊維の量が多いことから、より多くの食物繊維が摂取できるという長所を持っています。加えて、漬物にすることで野菜に含まれているミネラルなどの栄養素をそのままの形で体に取り入れることができるため、健康的な暮らしに欠かすことのできない食べ物として脚光を浴びました。
◆発酵漬け物と健康
漬物中の乳酸菌は、漬物の摂取とともに体内に入り、大腸へと到達します。そこでビタミンを生合成し、それを大腸から摂取して利用できるのです。加えて、それらの乳酸菌はその大腸にとどまり、別の食べ物とともに混入してきた食中毒菌や異常発酵菌などを攻撃し排除する役割をも持っています。これは、発酵漬物の最大の特徴とも言うことができ、そこに存在する微生物が様々なビタミンを生合成し、私たちの体の代謝を助けることに役立ってくれます。
このように漬物が健康維持のための食品として注目される時が来るのではないでしょうか